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当院の特徴

各ライフステージへの適切なサポート

私たちは、耳鼻咽喉科の医師としての専門的な知識と技術によって、そのライフステージに応じてよりたくさんの方に最適なケアを受けていただけるようにしたいと考えています。耳・鼻・のどの健康に関するニーズは、年齢や生活環境に応じて大きく変わるため、私たちは以下のような考えをもっています。

1. 乳幼児期~小学校低学年のケア

この時期のお子さまたちは、耳や鼻の感染症にかかりやすく、発達過程にある感覚器のケアが重要です。当院では、耳そうじや風邪の際の鼻そうじはもちろん、繰り返す中耳炎、アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大からくるいびき・口呼吸などの小児に多い疾患に対して丁寧に対応したいと思っています。
特に、痛くないけど聞こえにくく、聞こえの力と言葉の発達を邪魔する「滲出性中耳炎
睡眠のみならず体とこころの成長を妨げる、扁桃・アデノイド肥大に関連した「小児睡眠時無呼吸症候群」、
口呼吸・歯並びに影響する鼻づまりの原因「花粉症アレルギー性鼻炎」に注意しています。
お子さまが元気で明るく成長できるよう丁寧にサポートをさせていただきたいと考えております。また、親御さんに対して、ケアに関するアドバイス・情報提供も行ってまいります。

2. 学童期・思春期のケア

学童期になると、耳や鼻のトラブルは学習・スポーツのパフォーマンスに強い悪影響を与えることが知られています。特に、単なる鼻づまり・口呼吸・注意力散漫くらいに思われている裏には、睡眠という生活の土台をおびやかし、学習・スポーツのみならず、性格や発達に悪影響を及ぼす可能性がある「小児睡眠時無呼吸症候群」が隠れていることがあります。また、スギもしくはダニに対するアレルギー性鼻炎でお困りの場合、「舌下免疫療法」で、長期的な症状の改善を目指します。
当院では、子どもたちの健やかな成長をサポートするため、適切な治療をご提案するとともに、学校生活に適した健康管理のアドバイスを提供いたします。

3. 成人期のケア

成人になると、ストレスや生活習慣、職業環境が耳・鼻・のどの健康に影響を与えることがあります。「アレルギー性鼻炎花粉症」、「おとなの睡眠時無呼吸症候群」など、成人期特有の症状に対して、当院は早期診断と治療を重視しています。特にお仕事が忙しく、なかなか休めないような方へのサポートに尽力したいと考えています。また、のどの違和感や耳鳴り、聴力の低下など、年齢とともに現れる症状に対しても、個別のニーズに応じた治療を行っています。

4. 高齢期のケア

高齢者の方々にとっても、耳・鼻・のどの健康は生活の質を左右する重要な要素です。加齢によるきこえの低下や、咽頭の不調、慢性的な疾患に対して、当院では定期的な検査と継続的なケアにより適切な治療を行い、快適な日常生活をサポートさせていただきたいと考えております。また、嚥下機能のサポート=自分のお口からご飯を食べ続けることや、「がんをはじめとするのどの疾患の早期発見」や、また、特に、「補聴器」を通じて、聴力サポートによる認知機能の低下予防にも力を入れています。

このように、私たちのクリニックでは、患者様がどのライフステージにあっても、その時々において適切な治療とケアを受けられるように全力でサポートいたします。健康な毎日を過ごすための、いちばん話しやすく敷居の低い相談窓口でありたいと考えています。

鼻・副鼻腔疾患への高い専門性

私は、年余に渡る多数の手術症例を通し、鼻・副鼻腔疾患を日常的な経験として勉強させていただきました。アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症や炎症性の慢性副鼻腔炎といった一般的な疾患から、難治性の好酸球性鼻副鼻腔炎、術後性頬部のう胞や内反性乳頭腫、悪性疾患まで担当させていただき、幅広い病状・疾患の実際を日常的に経験してまいりました。

地域の開業医の先生から頂く検査のご依頼・ご紹介や、また直接自分自身で初診から担当し、自分が適切と考える検査を組み、結果を判断して手術をプランニングし、術後経過を自分の外来でフォローアップを続け、落ち着いたらまたもともとのかかりつけの先生へかかっていただく…といったサイクルを日常的に行う生活を通した経験から、迅速で無駄のない、その方にとって適切な治療プランをご提案させて頂きたいと考えております。薬物治療から手術治療まで、個々の症状や生活スタイルに合わせた治療プランを提案いたします。

近年では「クオリティオブライフ:QOL(生活の質)」という言葉が世間一般にもひろがりつつありますが、特に耳鼻咽喉科疾患ではこのQOLを強く損なう疾患も多く、その回復をまず第一に考え、丁寧でわかりやすい説明を心がけております。鼻や副鼻腔のトラブルでお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。

他科との関連を常に考慮

耳鼻咽喉科領域の疾患は、意外に他科とのつながりが深く、近接した領域の知識も欠くことはできません。そのため、少しでも関連がありそうであれば、専門の知識をお持ちの先生へのご紹介(相談・コンサルト)することによって、患者さんにとって少しでも適切な治療を受けていただくことを常にこころがけております。

他科の領域との関連性として…

感染症との関係

風邪に代表される上気道感染は耳鼻科領域の問題だけでなく、内科や小児科、場合によっては感染症科との連携が必要です。難病であっても、最初に特徴的な症状を伴わず、風邪の顔つきで現れてくることも当然あります。

アレルギー性疾患

アレルギー性鼻炎は喘息やアトピー性皮膚炎など、アレルギー性疾患は耳鼻科だけでなく、呼吸器内科や皮膚科とも深い関わりがあります。また、近年では、「one airway, one disease」といった言い方もされるように、気管支喘息と好酸球性鼻副鼻腔炎が、お互いに強い関係を持っていることも認識されています。

心血管疾患との関連

睡眠時無呼吸症候群は元来、鼻づまりやのどの狭さなど、耳鼻科的な問題ですが、肥満・高血圧・不整脈・糖尿病・高脂血症・喫煙などといった言わばメタボと関連の深いとされる生活習慣病とも強く関連しあっています。その場合、片方だけの治療では効果が乏しいこともあり、お互いがお互いの病気に悪影響を与えるため、適切な治療法の選択をご提案します。

消化器系・呼吸器系疾患との関連

逆流性食道炎が原因で喉の違和感や長引く咳が起きることがあります。また、先ほども挙げた好酸球性鼻副鼻腔炎と気管支喘息や、単なる咳や痰のようであっても、実は今までの喫煙歴が強く影響していることもあります。また、飲酒・喫煙は、頭頸部や耳鼻科領域のみならず、食道がんや肺がんのリスク因子として共通しており、基本的には似た病気を伴うものとして考えられています。

脳神経内科・外科との関連

難治性のめまいや耳鳴の裏に、検査の過程で脳腫瘍のひとつである聴神経鞘腫や脳動脈瘤が見つかることがあります。また、のどの違和感を背景に神経変性疾患が見つかることがあります。慢性的なめまいが、片頭痛のお薬で解決したりすることもあります。

膠原病内科との関連

膠原病内科は自己免疫疾患、つまり、本来の免疫は異物攻撃を行うはずが、異物ではなく、自分自身を攻撃することによって起きる病気を扱います。耳鼻科では、口の乾燥からシェーグレン症候群や、難聴から腎臓を始め体中の臓器が多数障害をうけるようなANCA関連血管炎という病気がみつかることがあるなど、幅広い知識が必要です。

婦人科との関連

めまいや慢性的な頭痛が婦人科的なサイクルと関連がある場合や、また、パピローマウイルス感染による疾患としての子宮頚がんと中咽頭がん・喉頭や鼻腔の乳頭腫という疾患の共通性が挙げられます。つまり腫瘍ができる理由が、他人へ伝染するウイルスのためという特性が共通しており、研究の進展が望まれています。

歯科や口腔外科との関連

顎関節症が耳の痛みとして、また、上顎の歯の根っこの長引く炎症が、薬を服用していてもなかなか治らない副鼻腔炎の原因である場合があります。逆に、耳鼻科の問題が歯科的な症状として現れる場合もあります。小さなお子様の睡眠時無呼吸症候群を放置すれば、ものを噛むとき息苦しくなってしまうのできちんと噛むことができず、顎の発達がうまくいきません。このため歯列矯正にも悪影響の場合があります。

精神科・心療内科との関連

特に器質的な異常を伴わない、つまり検査してもなかなか異常が見つからないのに、耳鳴りが続く、めまいが起きる、せきが止まらない…などの症状には、精神的ストレスや心理的要因が強く影響している場合があります。こうしたケースでは、精神科や心療内科と連携して、心身両面のアプローチが重要です。

これらの他科領域との関連性を漏らすことがないようにと、常に日常的に意識しながら診療にあたっております。

手術する科としての視点

手術を受けてもらったらすごくよくなるだろうなという方には、図や模型などを用いつつ、具体的なイメージを持っていただけるような説明を行うよう心がけております。日常の生活の質が向上し、快適な生活を送れるようにというお手伝いの中で、手術という手段が適切と判断すれば、積極的にお勧めし、基幹病院、高次医療機関へご紹介させて頂いています。
特に耳鼻科は、多くの方がイメージする「風邪と花粉症の町医者」という側面だけでなく、実は手術にこそ高い価値がある科ということを知っていただくということも当院の役割のひとつと考えています。

私は勤務医として執刀医としてアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎の内視鏡を用いた手術や、扁桃や声帯、また鼓膜の手術を日常的に行ってきました。同様に助手として多数、鼓室形成術やくび周辺のがん治療手術も多数経験してきました。

耳鼻科では、その病気の性質から、手術は大きく「機能改善」と、「がん治療」とに大きく分かれます。
そして、この機能改善については、鼻づまり、聴力低下、声が出にくいなどの症状が大幅に、時に劇的に改善されることがあります。もちろん、個々のケースによって大きく変わりますし、受けてもなかなかかわらないということもありますが、「明らかに人生が変わった」とまで喜んでくださる方もいらっしゃいました。こういった経験を経て、おそらくもっと耳鼻科の手術には潜在的な需要があると考えています。つまり、手術でよくなるということを知らない・気が付かないままで我慢されている患者さんが多くおられるだろうということです。

ですので手術が適切と思われる患者さんとお会いした時には、早い時期から手術とはどういうものか、「手術を受けてもらえたら、こんなよいことがありますよ」ということを短く、要点をまとめ、実際に私が体験をしたことをもとに具体的にお話するように心がけています。実際いい手術がせっかくあるのに、それを知ることなく、辛い症状で我慢しておられる方に対しては、「よい方法がありますよ、手術を受けていただいたらきっと決着も早いし、悩んでる時間がもったいないですよ」とお伝えがしたい…という気持ちがあります。
さらに、手術を不安に思われる方に対しては、その不安を払拭するように、適切な情報提供ができればと思っております。

 

「治りたかったら医者の言うことを聞きなさい」という時代はすでに終わり、今もインターネットで検索をかければ病気の知識は簡単に手に入るようになり「自分の病気のことは自分で決める」という価値観が重視される時代になってきましたが、かといって実際の話はまただいぶ違います。自分の病気の治療方針を決める、といったことは、おそらく私自身が耳鼻科の病気になっても無理と思います。

どんな医者でも「これはガンです・放置できません・手術しかありません・今ならまだ間に合います」と言う、そんな病気ならば、患者さんも「仕方ない、肚をくくろうか」という気にもなりますが、「機能改善」という手術はそうではないし、今しなくても死なないうえ、さらに「やってみないとわからない」という難しい要素がからんできます。

ですので、手術では何をどうやるのか、どういう手術なのか、もちろん執刀医の先生から手術ということになると、きちんとした術前の説明があると思いますが、私は、ここで理解の手助けになるような形でお話させてもらって、病院の手術を実際になさる先生がたと患者さんの橋渡しのような役割ができればよいなと考えています。
特に、現代のように、「自分で決める」ことが重視されていても、特に手術の実際など、医者側と患者さん側の間には、情報の格差がなお強くあり、ネット上の手術の体験談や、病院の情報・疾患の解説だけではその差を埋めるには限界があると思います。こういった、実際の情報の差を埋め、理解や納得へのお手伝いもまたひとつの大切な当院の役割と思っております。

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